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修士課程と博士課程の違いについて

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「理系はもう、大学院に進むのが当たり前」と言われる時代になってずいぶん経ちます。4年制大学を経て、その後も大学に残り学生として研鑽をつむのが大学院ですが…。

研究者になるために、多くのひとは「修士卒で就職する」あるいは「博士課程に進んで研究分野の知見を深める」といった選択肢を取ります。。今回は、大学院における「博士課程というシステム」と「博士課程進学の是非」について、少しお話ししたいと思います。また、あまり語られない「」についてもお話します。

修士課程(博士前期課程)について

まずは大学院についておさらいしていきましょう。大学院に入学すると、まず2年間の「修士課程(博士前期課程)」に進学することになります。座学が中心の大学(学部)とは異なり、多くの場合、大学院は研究が中心となります。もしくは、臨床心理分野のように学部で学んだ知識を生かして実際の現場で経験を積み、試験を受けることで国家資格を収録するカリキュラムも存在します。

日本における「大学院」とは、すなわちこの「修士課程」を指す場合がほとんどです。修士課程の学生は、研究をすると言ってもまだまだ駆け出しですから、先輩の研究者や大学教授などのアドバイスをもとに、研究を進めていくことになります。

では、研究の道を指し示してくれる彼ら先輩研究者は、どのような過程を進んできたのでしょうか。その多くが「(博士後期課程)」を経て、今のポストについています。それでは次に「」について説明していきましょう。

博士課程(博士後期課程)について

博士課程とは、修士課程を出たのちに原則3年間の研究期間を経て、博士号を取得するための課程です。この過程の最終目標は「博士号を取得すること」。博士号を取得すると、修士卒よりもより確実に、研究者としての実績がある人材だとみなされることになります。2015年現在の日本には、博士号を取得するための手段が2通りあります。学校に通って研究を行う「課程博士」と企業等の研究成果を学術論文にして大学に提出することで認められる「論文博士」があります。今回説明する「博士課程」は前者(課程博士)になります。

課程博士の種類(課程学生と社会人学生)

博士課程の学生には、学部や修士とは違い、いわゆる「社会人学生」といった社会人の学生も存在しています。この「社会人学生」とは、企業に籍を置き、日々の業務をこなしつつ、学生として大学で研究を行っている人たちを指します。修士課程からそのまま博士課程に進む「課程学生」と区別して「社会人学生」と呼ばれています。

なぜ博士課程へ進むのか?

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博士課程への進学理由は大きく2つのタイプに分かれる

以下に示す図は、博士課程へ進学した学生に対して、進学理由のアンケートを結果としてまとめたグラフです。「課程学生」「社会人学生」とそれぞれ学生種別に項目化されています。

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博士課程に進学する理由(課程学生の場合)

修士課程からそのまま博士課程に進む多くの学生の場合は、研究自体への興味・関心から「修士のときに開拓した研究内容をもっと発展させたい」という動機で博士課程に進むことが多いようです。また、大学教員や研究スタッフになるためのキャリアパスとしては、過程博士に進むのが一般的と言われています。

一方で、大学職員等の採用枠は少ないため、この進路を選択するのであれば、慎重に進学を決定しなければなりません。「学部→修士→博士課程」とストレートに進んでも、博士号取得時には30歳前後になってしまい、一般企業に就職するには絶望的な年齢となってしまいます。

博士課程に進学する理由(社会人学生の場合)

社会人学生の場合、博士課程に進む動機は異なってきます。そもそも、一般企業に属する会社員ですから、その企業が必要としなければ「博士号をとってこい」ということにはなりません。よって、過程学生と異なるのが「雇用先のすすめ、学位が必要」という項目です(ここでいう学位=博士号)。社会人学生の場合、この項目の回答割合が、過程学生と比較してずっと多いことがわかります。

このアンケートは、博士課程に進んだひとに向けてのアンケートですから、企業に「博士号をとってこい」もしくは「社会人学生として博士号をとってもいいぞ」と言われた人だけが回答していることになるのですが…。

社会人学生の方がメリットが大きいように見えるが…

ここまで読むと、企業に属しながら博士号を取得できる「社会人学生」の方が得ではないか、と思いますよね。しかし、社会人学生の多くは、修士卒として入社した企業でより高度な業務を担当してもらうために、業務の一環として「博士号取得」を目指す制度のようです。

そのため、平日は会社で仕事をして、休日に大学へ通うといった「社会人学生」が多いようです。それぞれ状況は異なりますが、社会人学生の場合は課程学生と比較して研究に費やす時間が短いことから、博士号取得にかかる期間が長くなる傾向にあるようです。

博士号を取得するデメリットとメリット

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博士課程まで進むと民間企業への就職は難しくなる

博士号を取得するには、4年制大学卒業後+5年近い研究期間を必要とします。その道の専門家になり、研究者としてスタートできるだけの実力を持っているわけですから就職も強い…かと思いきや、そうでないのが現状です。

中小企業のなかには、博士課程の採用を「中途採用と同じく、これまでのキャリアや専門性を加味して考慮」とするところもあるくらい、博士号は軽視されています。就職をするということだけを考えるなら、修士卒の時点で就職する方が無難だと言えます。

進学するメリットは自己満足の追求

博士号を取得すると就職が難しくなる、という風潮は日本に限った話ではないようです。昨今、いわゆる「ポスドク問題」というものが多くの国で議論されています。それでもなお、博士号を求める人がいるその理由は何でしょうか。

課程学生の場合、先ほど示したアンケートにもあるように「深く研究したい」「研究自体に興味がある」という自己満足のためと考える学生が多いように感じます。研究分野をとことんやり込みたいというモチベーションによって研究分野で何かしらの実績を出すことを目標としているのです。

ここまでいくと、学生の研究ではなく、本人たちにとっては仕事なのです。つまり、「学生」という立ち位置ではなく、「自分は研究者なのだ」と企業で働く研究者と変わらないような意識で研究に取り組む人にとっては、博士課程とは実績を上げてキャリアアップするための恵まれた職場だと言えるのです。

博士号の一番のメリットは「ブランド力」

国際的には、研究者の最低条件として「博士号」を持っていることが挙げられます。博士号は研究職の運転免許と言っても過言ではありません。「博士号」を持っていないと、研究者として対等に意見交換ができないことすらあります。

事実、博士号を正式に取得した人は、名前の最初に「Dr.」をつけることを許されます。飛行機の予約する画面で「Mr.」「Miss.」「Mrs.」を選ぶ場面があるかと思いますが、そこにもうひとつ「Dr.」という称号があり、それを名乗ることができるのは、研究によって博士号が授与され、認められた人間だけなのです。以上のことからも、企業が「運転免許として」博士号を社員に取らせるというケースが存在します。

多くの企業が社会人学生を輩出しているわけではありません。しかし、それを奨励している企業があるのも事実です。昨今の議論を見るに、博士課程人材はまだ「供給過多」なところがあります。また同時に「適材適所の配置が成されていない」という問題点も残っています。

それを逆手に取ったのが「社会人学生」であり、企業が必要とするから、企業の人間に博士号をとってもらうという道があるのです。最初から「社会人学生を狙っていく」というのは難しいことと思いますが、キャリアプランだけを考えれば「企業に入ってからでも、必要とあれば博士号はあとから取得することもできる」ということです。

まとめ

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学費や生活費、そもそも研究の進捗が悪いなどといった理由で、博士課程の途中で大学を辞めていく人も多くいます。大学という狭い世界にいると忘れてしまいがちですが、博士課程の学生はすでに修士号を持っている有用な人材です。特に理系の就活は、業界は比較的狭い単位で動くため、新卒であっても年度によって採用状況が大きく異なります。ある程度の専門性を身に付けていれば(修士・博士の学位どちらでも)中途採用でありながら良い就職先が見つかることだってあります。

また、博士課程に進むべきか悩んでいる学生には、いろいろな意味で「社会人博士という道もあるのだ」ということをお伝えしたいと思います。企業は「博士人材が欲しければ、自社で採用してから必要なタイミングで博士号を取得させる」と考えています。

修士課程に進んでギャップを感じたら就職を考えてみるのも一つの手

博士課程に進んで「なんか違うな?」「このままだらだらと博士課程にいて、研究職としてやっていけるのだろうか」なんて思う人、実は結構いるのではないでしょうか? 外の世界を見てみるだけでも、違うかもしれませんね。外を見て「やはりもう少し、博士課程で研究を頑張ってみよう」と思えることも、あるかもしれません。

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この記事を書いた人

Shotaro Kawabata
a professor of Engineering
高校時代は自分で前髪をパッツンに切っていたため、ブルースリーだった。目標は今でもブルースリー。強くカッコ良く、誰ともかぶらない男、ブルースリーに俺はなる!