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建築や土木の業界で、欠かせない施工管理の仕事。設計図をもとに、実際に何もない場所に0から「モノ」をつくっていうくのは、施工管理の役割です。昨今、施工管理は東日本大震災からの公共工事の復活、2020年の東京オリンピックの開催で需要が増大しているとされています。そんな施工管理という職種についてまとめました。

「施工管理職」の基礎知識

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「施工管理職」の業務内容

施工管理とは、施工計画を立案し、現場で工事の進行の指揮を行い、原価管理や工程管理、品質管理、安全管理を行うため監督していく仕事です。施工管理の仕事は大きく分けると、建築と土木の分野があり、それぞれの専門的な知識を持つ人が携わっています。住宅やマンション、ビルや工場などを建設するのは建築の分野です。一方、土木はダムや橋梁、道路、トンネル工事、河川の改修や治水関連工事、空港や港湾建設工事など社会基盤に関わる大がかりなものです。

建築の分野では、ゼネコンやサブコン、工務店、ハウスメーカー、リフォーム会社などで、施工管理の仕事があります。土木の分野での施工管理の仕事といえば、ゼネコンや下請けを行うサブコンです。大手ゼネコンでは、設計職と施工職の間でジョブローテーションが行われています。

ゼネコンの売上シェアトップ5

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ゼネコンのうち、売上高の上位5社はスーパーゼネコンと呼ばれ、国内外の大規模な工事を受注しています。大都市圏のランドマーク的な建物の多くは、スーパーゼネコンが施工を請け負っています。

1位:大林組

売上高1兆7739億円
営業利益 483億円

大林組は、2010年に拠点となる本店を大阪から東京へ移しました。「技術の大林」ともいわれ、売上高だけではなく、建築の新技術の開発でもトップを走ります。都市再開発プロジェクトに強みを持ち、北米や東南アジア、中東を中心とした海外での事業展開にも力を入れています。

2位:鹿島建設

売上高1兆6936億円
営業利益 126億円

鹿島建設は建設業界のリーダー的な存在とされています。鉄道工事から土木工事へ事業領域を広げ、建築工事では1965年に超高層ビルを日本で初めて建てています。先駆的な事業展開をし、女性の施工管理職の活用にも力を入れている企業です。

3位:大成建設

売上高1兆5732億円
営業利益 704億円

スーパーゼネコンは他4社が同族経営なのに対して、大成建設は非同族会社であることから、風通しのよい社風といわれています。「地図に残る仕事。」をキャッチコピーとして、国内外のランドマークの建設やインフラの整備に取り組んでいます。

4位:清水建設

売上高1兆5678億円
営業利益 500億円

清水建設は、首都圏を中心とした民間建築に強いのが特徴です。寺社建築などの技術を持ち、日本の世界遺産に登録された文化遺産の復元工事も請け負ってきました。女性が活躍しやすい会社としても定評があります。

5位:竹中工務店

売上高1兆1506億円
営業利益 277億円

竹中工務店はスーパーゼネコンの中で唯一、現在も大阪に本社を置き、非上場企業であることが特色です。また、土木部門は小会社の「竹中土木」が担っています。ゼネコンの中でも設計部のデザイン力に定評があります。

「施工管理職」のおすすめポイント

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施工管理としてのおすすめポイントは以下のような点が挙げられます。

ランドマークとなるような「モノ」づくりに関われる

施工管理の仕事は、何もないところから多くの協力業者と力を合わせて、一から「モノ」をつくっていくことにやりがいを感じる人が多いようです。ゼネコンなど企業によっては、大型複合ビルやホール、競技場、橋梁やダムといったランドマークになるような「モノ」づくりに関われることが魅力です。自分の子供に将来、携わった建物を見せることを夢みて、施工管理の仕事に励む人もいます。

資格があれば職を得やすい

建設や土木の仕事は、関連する資格の有無が重視されます。建築では一1級建築士や1級施工管理技士、土木では1級土木施工管理技士を取得すると評価されます。施工管理の仕事では、工事の規模等によって専任技術者等を置くことが義務付けられ、建築士や施工管理技士しか専任技術者にはなれません。

公共事業の入札における経営事項審査では有資格者数も評価の対象となるため、有資格者の確保は企業の営業面においても重視するところです。

大学や大学院を卒業して、建築や土木関係の資格を取得すると、仕事に困らないといっても過言ではないほど、資格の取得が重要です。

グローバルな活躍もできる

特に土木の分野では、大手や準大手ゼネコンを中心に、海外でのインフラ整備事業などアジア圏や南米、中東などへの駐在する可能性があります。建築の分野でも数は限られますが、日本企業の海外進出の際の工場建設や、日本の技術力を買われて現地企業の超高層ビルの建設を手掛けるといった機会に恵まれるかもしれません。施工管理の仕事も、グローバルな活躍ができるチャンスがあるのです。

最近の建築・土木業界の動向

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建設ラッシュ等による活況に沸く建築・土木業界

東日本大震災の復興事業などの公共工事の復活、東京オリンピック関連工事、好景気による民間企業の設備投資の増加によって、建築・土木ともに工事の受注は好調です。また、1960年代の高度成長期に整備されたインフラの老朽化による事故が全国で起きており、インフラ改修工事の増大も今後見込めます。

深刻化する施工管理職の人手不足

団塊の世代の大量退職に加えて、景気の落ち込みや公共工事の減少によって、2010年頃まで積極的な採用を行ってこなかったことから、施工管理職の人手不足が深刻です。特に、20代後半から30代前半の若手技術者が不足しているとされています。

ただし、大手ゼネコンでは工事の受注が好調なのは東京オリンピックまでとみて、採用枠を大幅に広げないとする企業もみられます。

建設コストの上昇

人手不足による人件費の高騰とともに、円安などによる建設資材も高騰し、建設コストが増大しています。建築業界が冷え込んでいた時代に、廃業した職人も多く、施工の現場では職人の不足が常態化しています。職人の確保とともに、建設コストの上昇を請負金額にどこまで上乗せできるかも課題です。

まとめ

施工管理の人手不足は、東京オリンピックまでとされています。しかし、建築や土木の工事には、今後も一定の需要が見込まれます。大学や大学院で建築や土木を専攻し、実務経験を積み、資格を取得していれば、将来的に転職を考えたときにも、限られた求人の中でも仕事を得やすいです。ゼネコン等に建築や土木の施工管理職として就職したら、資格の取得を目指しましょう。

参考書籍:会社四季報業界地図2016年版 東洋経済新報社

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この記事を書いた人

Yui Umehara
Yui Umehara

メーカーで事務職として勤務の傍ら、インテリアスクールに通い、住宅関連の会社いくつかで勤務。結婚、出産を経て、ライターとして活動中。過去の転職の経験から得たコツなどをお伝えします。