理系向け業界研究
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電化製品は苦戦が続き、暗雲立ち込めている電機業界のなかで、今なお、高シェア・高収益を上げているのが電子部品業界です。特に、「スマホ」と「車載製品」の2大電子部品がその成長を支えています。

世界の生産額が22兆円規模の電子部品業界において、日本は8.4兆円を超えるシェアを誇っています。新しい製品が次々と生み出され、クリエイティブな感性や高い技術力が求められる「」にかかわる仕事はどんなものがあるのでしょうか。
今回は理系の就職先としておすすめの職種も含めて、電子部品業界についてご紹介します。

「電子部品」業界の基礎知識

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スマホの高機能化・モバイル回線高速化

スマートフォンは、日々進化しているため新しい技術がどんどん使われていっています。モバイル回線の高速化もその1つです。LTE回線の比率は、2020年にモバイル回線全体の4割を占めるようになると予測されています。

回線の高速化が進むと、受動部品というスマホ内部の電子部品需要も拡大します。そのため、スマホ自体の高機能化に加えて、回線の高速化も電子部品業界にとっては重要なのです。

自動車の電動化

車載電子機器の需要も今後伸びていくと予測されています。自動車の電動化に伴い、情報・安全・駆動・ボディとさまざまな車の部品のなかに電子部品が使われています。

たとえば、情報系なら「ディスプレー付きのインパネ」「カーナビ」など、これからますます発展していきそうな製品にも電子部品は不可欠です。自動車部品は、一度使われるようになると、売上が安定する反面、品質面で厳しいチェックが入るため新規参入を寄せ付けにくい分野です。
「強み」となる部品のある企業が生き残っていくであろうことは容易に想像できますね。

「電子部品」業界をシェアするのはコチラ!業界TOP3企業まとめ

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日本国内TOP3

1位:京セラ

売上高:1兆5,265億円
営業利益:934億円
電子部品業界最大手は、「京セラ」です。半導体部品やセラミックコンデンサーなどファインセラミック技術を応用した多角展開でその地位を守っています。世界首位を誇る「半導体用セラミックパッケージ」が有名。アメーバ経営という、独自の経営管理手法で「全員参加経営」を目指しています。

2位:TDK

売上高:1兆0,825億円
営業利益:724億円
磁性材料の「フェライト」をコア技術としてもっているのがTDKです。2014年度に売上高で初の1兆円を達成した注目株。HDD用磁気ヘッドで世界首位につけています。世界3位のセラミックコンデンサーと合わせて京セラに追いつかんばかりの勢いです。

3位:村田製作所

売上高:1兆0,435億円
営業利益:2,145億円
積層セラミックコンデンサーや表面波フィルターなどで世界トップとなっているのが村田製作所です。2014年に米ペレグリン社を490億円で買収するなど、積極的買収でモジュール化を進めています。材料からの一貫製造など独自の生産技術が武器。「モノづくり」を大切にしている会社です。

「電子部品」業界での理系向け職種

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開発・設計

電子部品を開発、設計する仕事です。開発・設計と一口にいってもその内容は多岐に渡ります。商品開発・材料開発・回路設計に技術開発……。作り出すものも、システムの電源だったりセラミックなどの素材だったり、実際に仕事に就き、部署に配属され、グループで何に取り組むのかによって、仕事内容は大きく変わってきます。

どんな部署で何を手掛けることになるかは、入社後に配属先がわからないと未定という企業も多くあります。
どの部署に配置されても、自分の強みをいかして働くことができるように勉強をするだけではなく、もしあまり知見のない分野に配属されたとしても、新しい技術に触れることができると前向きに捉え勉強する姿勢が大切です。

製造

開発者らによって、生み出されたものを製品として世に送り出すために必要なのが「製造」です。製造なくしては、開発したモノも価値を与えられず、営業をかけることもできません。そんな重要なポジションである製造は、実際の製造に関わる業務から生産管理・品質管理、生産ライン設計などさまざまです。

大きな規模の会社では、理系卒者にも数カ月〜数年程度現場経験として、製造ラインにかかわらせるところもあります。製造にかかわって、「モノづくり」の楽しさを感じ、キャリアプランを変更する人も多くいます。

技術営業

自社の技術を使って作り出された製品を、的確な提案によって受注に結びつけるのが技術営業の仕事です。「営業」と聞くと、文系の仕事と捉えがちですが、その製品のことや必要とされる場面などを理解していないと営業はできません。そのため、理系出身者にも向いている職種だといえます。

「電子部品」業界おすすめポイント

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とことん突き詰めて「いいモノ」を生み出せる

新しいモノ・よりよいモノを作り出せる仕事なので、1度企画から商品化までをやり通すとその達成感にこの上ない感動を味わえるといわれています。実際に人の目には触れる機会のない1部品ではあっても、それがなければ動かないモノが人々の日常のなかにたくさんあります。

生み出す苦労があっても、作り出せたときの高揚感は開発に携わった人にしか味わえないものです。身近にある「モノ」を作る仕事、はとても魅力的なのではないでしょうか。

夢あふれる年収額

電子部品業界の平均年収は、637万円〜1,637万円と幅が広いのが特徴です。会社にとって大きな利益をもたらすような部品を開発すると、高額報酬につながることもあるようです。「人々をアッと驚かすような部品を開発する」という大きな夢をかなえられる職種でもありますね。

世界的に使われるモノになる

電子部品のなかでもスマホや車に使われるものを開発すれば、世界的に使われるモノのなかに入る可能性もあります。あらゆるものが高機能化・デジタル化するなかで、電子部品の役割は大きく広がっています。世界的に使われるモノの部品をあなたが作り出す日もそう遠くはないかもしれませんよ。

「電子部品」業界・今後の動向

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スマホなどのモバイル回線高速化、デジタルカメラの補正機能、自動車の安全運転補助システムなど今後もますます発展していきそうな分野の影に、電子部品は存在しています。小さな電子機器のなかにもかならず含まれる電子部品は、これからも需要の拡大が期待されている業界の1つです。

中国スマホなどに代表されるように、中国勢も追い上げを図ってきているなか、日本の企業が生き残りをかけていくためには、その高い技術力と品質を磨いていくことがポイントとなってきそうです。

まとめ

まだまだ、その勢いの衰えない電子部品業界ですが、現状に甘んじていては、他企業・他国にあっという間に追いぬかれてしまう気の抜けない分野でもあります。

「世界の最先端技術を開発し、製造する」ことにワクワクする人に、ぜひおすすめしたい業界です。
学部・専攻など、大学や院で学んできたこと、研究してきたことが思う存分いかせる可能性も広がっています。モノづくりにかかわる企業はおもしろい経営方針をしているところもあります。どんな企業でモノを作っていきたいのか、を考えて選ぶこともポイントです。

身近なモノを動かす部品を作って世界に驚きを与えてみませんか?

参考書籍:会社四季報業界地図2016年版 東洋経済新報社

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この記事を書いた人

Nana Tsuchiya
Nana Tsuchiya

東京在住のフリーライター。2011・13年生まれの2男児を育てながら活動中。幼稚園教諭免許・保育士資格保有・ベンチャー企業勤め経験あり。「働き方を考える」をベースに、いろいろご紹介していきます。